2020年6月1日月曜日

6月聖書の言葉


あなたがたはそれぞれ、賜物を授かっているのです。

             ペトロの手紙第一410
 私たちの生活は便利になりました。賜物という意味を知りたいと思えば、パソコンやスマホで直ぐに調べることが出来ます。私は教会のお仕事で教会員をお訪ねする時、インターネットで場所を調べて印刷をして行っていましたが、なかなか、目的のお宅に着くことがありませんでした。しかし、スマホのマップでは必ず目的の場所に導いてくれます。
さて、言葉の意味は、一昔前は辞書で調べる事にしていました。新明国語辞典(第五版)によれば「天や神仏からいただいた物。他から受ける恩恵の意にも用いられる。」と書かれています。ドイツ語ではガーベ(Gabe)という言葉が用いられています。意味は贈り物、贈与等が書かれています。マルティン・ルターが自国の人々に自分の国の言葉で聖書を読んでもらうために聖書を翻訳したためにドイツ語が豊かとなりました。それまでは、教会の礼拝はラテン語で読まれ、聴衆は誰も、それを理解することが出来ませんでした。ルターはヘブライ語(旧約聖書)、ギリシア語(新約聖書)で書かれた物を当時の日常語であったドイツ語に翻訳しました。丁度そのころ、印刷技術が開発され、誰もがドイツ語の聖書を読むことが出来るようになりました。人間は誰でもどんな人でも神から賜物を与えられている。それを知って生きることがアウフガーベ(Aufgabe:課題・使命)であると考えられるようになりました。
6月の聖書の言葉は現在に生きる私達にそのことを告げています。賜物。これは目に見ることが出来ません。お母さん、お父さん、お子さん、誰にでも賜物が与えられています。能力や資質や性格等が与えられています。そのことに気づくと、生きることが喜びとなります。毎日を生き生きと生きることが出来ます。子どもたちが遊びを通して、喜んでいる姿こそ、神から与えられた賜物と言えるのかも知れません。遊びという充実した時間を過ごしているからです。遊びを通して五感を発達させているからです。果たして、私にどのような賜物が与えられているのかを考え続けることが、人生を豊かにしてくれるのではないでしょうか。

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