2014年12月4日木曜日

牧師先生からのお便り(12月)


クリスマスとは・・・

 

寒い冬の到来です。「師走」とも呼ばれるこの12月、何せ、先生も走るほど忙しい、と言われるほどですから、おそらくみなさんも、何かとご多忙な毎日をおすごしのことと思います。

下松幼稚園ではこの月、こどもたちが楽しみにしているクリスマス行事が催されます。11月13日から3週にわたり催される、クリスマスに備えるためのアドベント礼拝、また12月5日のクリスマス礼拝もともにキリスト教がとても大切にしている記念礼拝です。それは、神の御子イエス・キリストがかつて約2000年前にお生まれになられた事を記念する喜びにあふれたお祭りでもあるのです。本来「クリスマス」とは、キリストを表す「クリス」と、礼拝を表す「マス」が組み合わされてできた語で、日本語においては「降誕節」と言われています。

では、2000年前に誕生した人が、どうして今を生きるわたしたちに関わりがあるのでしょうか。イエスが生まれた時代、世界には激しい貧困があり戦争があり、誰もが自分の欲望に従い、利益を奪い合っていた状況がありました。神は人を愛するがゆえに、その状況を深く憂慮されたのです。そこで神は、この世界状況を良い方向へ向けるために、とてもユニークな仕方で働きかけられたのです。それは、自ら人となって、周囲の人々との関わりのなかで、「愛」の大切さを説いていくという方法でした。

 聖書が語る物語は、現代に住むわたしたちには理解しがたい点も多くあります。しかし、神に動物を殺してささげものとする風習があった時代、自分の体をささげものとし、過去、今、将来にわたる人間の罪が赦されることを願ったイエスに、わたしたちは「真実の愛」を見るのです。それゆえ、キリスト教では、人であるイエスは同時に神でもあるととらえ、毎年イエスの誕生を祝うたびに、イエスが示された「真実の愛」が何たるかを再確認するのです。

できうるならば、このクリスマスの行事をとおして、こどもたちに「真実の愛」に触れていただきたいと願ってやみません。

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